大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

山口地方裁判所徳山支部 昭和37年(ワ)106号 判決

原告 重国クマ

被告 重国千鶴子 外一名

主文

原告の請求を棄却する。

訴訟費用は原告の負担とする。

事実

原告訴訟代理人は、「原告に対し、被告重国千鶴子は金二五〇、一三三円、被告重国節子は金五〇〇、二六六円及び各これに対する昭和三六年一二月一日から支払済みに至るまで年五分の割合による金員を支払え。訴訟費用は被告等の連帯負担とする。」との判決並びに仮執行の宣言を求め、その請求の原因として、

一、訴外重国勝美は、被告千鶴子の夫であり、被告節子の実父であるが、昭和三五年一二月一日、訴外株式会社山口相互銀行富田支店より金七〇〇、〇〇〇円を弁済期日昭和三六年一一月三〇日の約で借受け、原告は訴外重国勝美の右債務につき連帯保証をなした。そして右弁済期日に右訴外人が右借受金の支払をしなかつたので、原告において連帯保証人として、右金員及びこれに対する利息金五〇、四〇〇円の支払をなした。そして、原告は訴外勝美に対し、右金員及び利息金合計七五〇、四〇〇円の求償を有するに至つた。

ところが、右訴外人は右金員を返済せぬまゝ、昭和三七年五月一一日死亡してしまつた。

二、ところで、訴外勝美の相続人たる被告等両名は、昭和三七年七月二五日、山口家庭裁判所徳山支部に相続放棄の申述をなし、同年八月六日右申述は受理された。

三、ところが、被告両名は右相続放棄の前後にわたり、後記の如く被相続人たる右訴外勝美の財産を処分している。従つて、民法第九二一条第一項及び第三項により単純承認をしたものとみなされるものであるから、前記相続放棄は無効であり、被告等は、被相続人の権利義務を承継したものである。

(1)  被告両名は、相続放棄前に右訴外勝美の相続財産たる上等の背広上下、冬オーバーコート、スプリングコート等の上等品、故人の位牌その他目ぼしきものを大風呂敷に包み、自動車を雇入れて、これを持帰つた。

(2)  昭和三七年五月一五日、被告両名は相続人として、訴外坂井孝に対し被相続人の債権・債務一切を処理することを依頼し、右訴外坂井孝に委任状を交付し、同人は、被告両名の代理人となつて、相続財産たる機械器具、自動車等の処分並びに売掛金の取立をなし、債務の一部を返済した。

(3)  更に被告節子は相続財産である時計及び安楽椅子二脚の送付を訴外勝美の親族の者に申入をなし、これに応じ昭和三七年七月三〇日、日通富田営業所を通じて被告節子宛に送付し、被告節子はこれを受領した。

(4)  更に被告両名は、相続放棄の申述をなした後である昭和三七年八月三日、山口銀行富田支店において、被相続人名義の定期預金証書に、被相続人の印鑑を押捺して金三三、七一二円と利息金一、八五三円を受取りこれを費消している。

四、さすれば、被告千鶴子は、前記債務金の内三分の一である金二五〇、一三三円、被告節子は被相続人の唯一の子供であるから右金員の三分の二である金五〇〇、二六六円の各債務を相続したものである。

五、よつて、被告等は原告に対し前項記載の金員及びこれに対する原告が前記訴外銀行に支払をなした昭和三六年一一月三〇日の翌日である同年一二月一日から支払済みに至るまで民事法定利率たる年五分の割合による遅延損害金の支払をなす義務があるのに、これが支払をしないので本訴請求に及ぶ。

と述べ、被告等主張事実は全部否認する。被告等両名は既に訴外勝美の死亡前より、同人の財産を隠匿処分をなし、且つ被告等は病気の訴外勝美を看病することなく放置して実家に帰つてかえりみず、そのため、訴外勝美の危篤あるいは死亡の電報を受けとりながら、真偽を確かめて帰宅する等しているものであり、訴外坂井孝に対する委任状も、被告千鶴子において、被告節子の学資金が金三〇〇、〇〇〇円位残る様に相続財産を整理してくれる様に申出て、自ら作成し、且つ被告節子の保険金の受領方を一任しておるものであり、又前記の如く訴外勝美の財産である衣類、時計椅子等を形見として貰うと称して、自ら所有権を取得しているものであることよりすれば、これは明らかに民法第九二一条所定の単純承認をなしたものと考えるを相当とするものである。

と述べた。

立証〈省略〉

被告等訴訟代理人は主文同旨の判決を求め、答弁として、原告主張の請求原因事実第一項中、訴外勝美が昭和三七年五月一一日死亡し、被告千鶴子は妻として、被告節子は子として相続人となつたことのみ認め、その余は否認。第二項は認める。第三項(1) 中被告千鶴子が訴外勝美の背広上下、冬オーバー、スプリングコート、位牌を相続放棄前に右訴外人方から持帰つたこと、(2) 中昭和三七年五月一五日、被告千鶴子が訴外坂井孝に訴外勝美の財産の処理を委任する旨の委任状を交付したこと、(3) 中原告主張の頃、日通富田支店から被告等の住所に時計、安楽椅子二脚が送られて来たことのみ認め、その余は否認する。第四、五項は争う。

被告等の主張

一、被告節子は、未成年であり、相続人として訴外勝美の財産を処分したこともなければ、被告千鶴子が法定代理人として、これをなしたこともない。又被告千鶴子も単独にて相続財産を処分したこともない。被告千鶴子は訴外勝美死亡の翌日である昭和三七年五月一二日、東京都より立帰つたのであるが、訴外勝美の相続財産については、勝美の兄武雄等から一切手をつけさせられなかつたものであり、金庫の鍵、印章、商品、機械器具、その他勝美の積極財産は相当あつた筈であるが、いずれも訴外勝美の兄武雄が占有管理していたものである。加えて葬式の際の遺族に対する香典二九、五〇〇円すら被告千鶴子には手渡されなかつたものである。

二、ところで相続人は、相続関係が明らかになるまでは、相続財産の管理をなす権利・義務を有すること明らかであるが、原告等勝美の血族は、被告等の右相続財産管理権をほしいまゝに侵奪し、僅かに形見と称して背広上下、冬オーバー、スプリングコート及び位牌の占有を被告等に手交したのみであり、被告千鶴子は、右の品物を形見として大切に保管し、位牌は祭つている。原告が相続を承認し、返還を要求するならば、形見であつても即時返還するものである。

三、原告は被告等の相続放棄が無効であるとして、いろいろ述べているが、

(1)  前記の如く、原告等より交付を受けた物品はいわゆる形見であり、それも保管しているに留まるのであつて、財産処分と言うことの出来ないこと明らかなものである。

(2)  被告千鶴子が訴外坂井孝に委任状を交付したのは、昭和三七年五月一四日午後八時頃、訴外武雄が弁護士を連れて来たと称して、訴外坂井孝とその他の親族を引連れ、葬式の終つたばかりの訴外勝美方にて、午後一二時頃まで、それより更に訴外武雄方にて、翌一五日午前六時頃まで、被告千鶴子を一睡もさせず、脅迫し、強要して、相続財産についての一切の処置を訴外坂井孝に委任するという被告千鶴子の委任状を作成せしめ、これに拇印せしめたものであつて、この委任は、その手段方法において、正に公序良俗に反して無効のものである。

(3)  訴外武雄の長男康文名義にて、運賃着払にて時計、椅子の送付を受けたが、訴外千鶴子において、送付を頼んだものではない。しかし、送つてくることは当然である。即ち相続財産管理権は、被告等に存しているからである。

(4)  被告等は山口銀行富田支店から定期預金の払出しをしていない。又被告等は、かゝる預金があること自体知らされていないものである。何人かが払出請求書を偽造したものと考えるよりしようがない。

四、以上の如く、被告等からすれば、訴外勝美の財産を不法に処分したことなど全くなく、訴外勝美の財産を不法に処分したのは、全く勝美の血族である。

訴外勝美は相当に手広く商売をしていたのであるし、家もあり土地もあり、商品も又その他の動産もあること明らかであり、その相続財産が被告等が形見として受け取つた、僅かな衣類だけではないのである。そして、特に、被告等に言わせれば、訴外勝美の財産の主なるものである、不動産、電話加入権等について訴外勝美の兄武雄と武雄の長男康文が訴外勝美が神経衰弱症で入院する直前頃において、その名義を自己等に移転させて、取上げてしまい、訴外勝美が病院に入院してからは原告千鶴子が別居していたため、同人等が訴外勝美の財産を占有管理し、その占有管理を被告等に移すことを極力避け、被告等において、相続財産に手をふれることすらさせなかつたものである。

と述べた。

立証〈省略〉

理由

先ず訴外勝美が昭和三七年五月一一日死亡し、被告千鶴子は妻として、被告節子は子として相続人となつたこと、被告両名が昭和三七年七月二五日、山口家庭裁判所徳山支部に相続放棄の申述をなし同年八月六日、右申述が受理されたことは当事者間に争いがなく、成立に争いのない甲第一号証によれば、訴外勝美が昭和三五年一二月一日、山口相互銀行富田支店より金七〇〇、〇〇〇円を期間一年の約で借受け、原告が右債務につき連帯保証をなし、返済期日である昭和三六年一一月三〇日に右代金と貸付金利息金五〇、四〇〇円合計七五〇、四〇〇円の保証代払をなし、訴外勝美に対し、求償権を得たことが認められる。

ところで被告等は前記の如く相続放棄の申述が受理されているので、訴外勝美の債務を負担することは一応ないのであるが、原告は被告等において、民法第九二一条所定の行為をなしているので、被告等の相続放棄は無効であると主張し、被告等はこれを争うので、以下検討する。

(一)  そこで先ず、被告千鶴子が訴外勝美の背広上下、冬オーバー、スプリングコート、位牌を相続放棄前に右訴外勝美方より持帰つたこと、被告千鶴子が昭和三七年五月一五日、訴外勝美の財産の処理を委任する旨の委任状を交付したこと及び同年七月三〇日頃、日通富田支店から被告等の住所に、時計、安楽椅子二脚が送られて来たことは、当事者間に争いがない。

ところで相続人は、その固有財産におけると同一の注意を以つて相続財産を管理する責任があり、民法第九二一条第一号の処分とは、信義則上相続人に限定承認あるいは放棄の意思なしと認めるに足るが如き処分行為をなすことをさしているものと解せられるところ、前記争いのない被告千鶴子が訴外勝美の相続財産である背広上下、冬オーバー、スプリングコート、時計、椅子等を被告千鶴子方に持帰り、又は送付されたことがあるにしても、証人重国武雄(第一回)、同坂井孝、同重国康文、同神田保雅等の証言及び被告千鶴子本人尋問の結果を綜合すれば、訴外勝美の葬式に訴外勝美と別居していた被告千鶴子等が東京より徳山に来て参列した際においても、訴外勝美の血縁にあたる原告(母)、訴外重国武雄(実兄)等において、訴外勝美の相続財産を事実上占有管理しており、被告等において、相続財産を調査あるいは直接にも間接にも占有管理する状態にはなく、又それを訴外勝美等の血縁の者たちが、被告等に教えたり又占有管理を移すこともなく、葬式の香典類に対しても手がつけられない事情のもとで、被告千鶴子において、不動産、商品、衣類等が相当多額にあつた訴外勝美の相続財産の内より、僅かに形見の趣旨で背広上下、冬オーバー、スプリングコートと訴外勝美の位牌を別けて貰つて持帰り、その後申述受理前に更に被告節子の願いにより、被告千鶴子において、訴外勝美の血縁の者に事情を話して頼み時計、椅子二脚(一脚は足がおれているもの)の送付を受けて、受領したが、右の外に相続財産に手をつけたことのなかつたことが認められる。前掲証人の証言中、右認定に反する部分は採用せず、他に右認定を左右するに足る証拠はない。

してみると、右の事情のもとにおいて、被告等の行為を指して、これが民法第九二一条第一号の処分にあたると考えることは到底出来ないところである。原告のこの点に関する主張は採用しない。

(二)  次に原告の被告等において訴外坂井孝に対し訴外勝美の債権、債務の処理一切を委任し、右訴外坂井孝は、右委任に基き、相続財産を処分しているから、これはまさに民法第九二一条第一号所定の行為があつたものと主張し、被告等は、右委任行為は無効であると争うので以下検討する。

先ず、被告千鶴子が訴外坂井孝に対し訴外勝美の財産の処理を委任する旨の委任状を交付したことは、当事者間に争いがない。

成立に争いのない甲第一ないし四号証、同第一号証、乙第一号証の一、二、同第四、五号証、公文書であるから真正に成立したものとみなされる乙第六号証、同第七、八号証と、証人坂井孝、同重国武雄(第一回)、同重国康文、同井上ミユキ、同山下忠喜、同神田保雅、同浅野忠雄の各証言及び被告千鶴子本人尋問の各結果と弁論の全趣旨を綜合すると、次の事実が認められる。

(1)  被告千鶴子は昭和三六年四月頃より、訴外勝美と別居し、又同居を拒み、訴外勝美は別居後間もなく神経衰弱症で徳山記念病院に入院し、その後死亡に至るまで夫の看病をすることなく、又離婚の問題等があつたため、訴外勝美の血縁者より非常に悪く思われていたこと。

(2)  訴外勝美は、同人の母である原告、実兄である訴外重国武雄を始めとする親類先より借金の際、保証人となつてもらい、又直接借金をしており、訴外重国武雄、同康文等は、訴外勝美の入院に際し、訴外勝美の所有不動産あるいは電話加入権等をいち早く自己名義に移して、損害の発生を回避する方法をとつたが、原告や訴外井上ミユキ等はそれもならぬ内に訴外勝美が死亡し、その回収に心痛していたこと。

(3)  訴外勝美死亡当時には、相続財産により訴外勝美の債務を弁済できないこと、訴外勝美が被告節子を受取人として金五〇〇、〇〇〇円の生命保険をかけていたことを訴外勝美の血縁者は知つていたが、被告等は保険のことは知つていたが、訴外勝美の相続財産の実体がどうなつていたか知らず、又負債がどの程度あるかも知らなかつたこと、又葬式に参列した時に誰れも被告等にその実体を聞かせることはしなかつたこと。

(4)  葬式に参列した被告千鶴子を葬儀終了後、午後八時頃より訴外勝美に対し債権を有する、訴外重国武雄、同重国康文、同井上ミユキ等を含む訴外山下忠喜、同藤井一男等より主として債権をどうしてくれるのだと言うことで話合いがなされ、その場に訴外重国武雄の友人である計理士で財産処理関係について経験の豊かな訴外坂井孝が、右訴外武雄の知らせで同席し、更に話合いが続けられたが、らちが明かず、一二時頃、場所を更に訴外重国武雄方に移し、引続き話合いがなされたが、この間、被告千鶴子に対し相続財産の実体、債務の実体がどうなつているのかは全く知らされず、たゞたゞ借金を返せ、あるいは債権、債務の処理を訴外坂井孝に一任せよ、と言うことが主であり、訴外坂井孝においても相続関係の法律的問題で一番重要な限定承認であるとか、放棄であるとかについて全く説明をしなかつたこと。又被告節子が受取人となつている保険金の受領についても訴外坂井孝に一任することを強く要求されて、被告千鶴子は同人の実弟である訴外神田保雅が同席していたものの、全く精神的に混乱し、たゞ泣くばかりであつたこと。

(5)  右の如き経過のもとで、委任状の作成を拒んでいた被告千鶴子も翌一五日午前四時頃、実子である被告節子の学資金として保険金が受領できるとの訴外坂井の言を信じ、負債を負わされるのみとは全く知らず、甲第二号証の債権、債務関係処理の委任状を訴外坂井孝より教えて貰つて書き、引続き甲第一二号証の保険金受領についての委任状を作成し、作成し終つた後に同席していた人々は、夫々家に帰つたこと。

(6)  その後、被告千鶴子は東京に帰つてから右の委任を解約していること。

右認定に反する前掲証人中の各証言の供述部分は、前記認定に照らし採用せず、他に右認定を覆すに足る証拠はない。

ところで、民法は法上当然承継の制を採つたが、一定の期間内に放棄するか、限定承認するか、単純承認するかの選択権を相続人に与え、この選択の効果を相続開始の時まで遡らせることとし、相続人に権利義務を無条件に承継することを強制しないこととして、相続人の利益を保護しているものであり、相続を承認すると否とは、相続人の全く独立自由の意思によつて、これを決定すべく、他の掣肘を認容するを得ざるものであると解せられるところ前記認定の事情よりすると、被告千鶴子が訴外坂井孝をして訴外勝美の債権債務関係の処理を委任する旨の委任状を作成して委任した行為は、単に管理行為だけを委任した趣旨であると言うことは出来ず、又限定承認の趣旨とも直ちには解せられず、いわゆる民法第九二一条に該当する処分行為であると考えるを相当とするが、しかし右委任行為は前記の如く民法が目指した相続財産の承認、放棄等は独立自由の意思のもとにおいてなさねばならないとの趣旨からすると、これがあつたとは到底考えられず、又相続人が保険金受取人である場合には、保険金は相続財産に属しないものであるから相続人がこれを処分しても単純承認とはならないこと明らかなところであり、それも本件の場合、父が未成年の娘の為にかけたものであるのに、それをも訴外勝美の債務弁済のために提供させようとの意図がうかゞわれる本件にあつては、被告千鶴子が訴外坂井孝に相続財産の処理を、委任をなした行為はその経過、方法等に徴し、それが被告等母子にとつてたゞ莫大な負債のみを負わせる結果より考えても、公序良俗に反し無効のものと解すを相当とする。もつとも、訴外勝美の血縁者が素朴な感情で被告等を強くにくむ気持の一面は判からない訳ではないが、それだからと言つて、前記認定の事情の如き経過で被告母子を単純承認に追込むことは許せないところである。

従つて、被告千鶴子の右の行為は無効であるから民法第九二一条第一号該当の行為があつたことにはならない。この点に関する原告の主張も又採用されない。

(三)  更に進んで、被告等が相続放棄後、相続財産である訴外勝美の定期預金を引出して費消し、これは民法第九二一条第三号にあたる旨の主張について検討するに、証人政井謙允、同鬼武隆雄の各証言の結果により成立の認められる甲第五号証の一、二と右同人等の証言によれば、被告等が相続放棄後である昭和三七年八月三日、訴外勝美の山口銀行富田支店の定期預金が訴外勝美名義で引出されている事実があるが、右の行為を被告等においてなしたと肯認せしめる証拠はないので、原告の右主張も又採用しない。

以上のとおりであるから、原告の被告等が単純承認をしたことを前提とする本訴請求は、その前提を欠くものと言わねばならず失当である。

よつて、原告の本訴請求を失当として棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法第八九条を適用し、主文のとおり判決する。

(裁判官 山中紀行)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例